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2021.10.20

【活用事例】保護者にも生徒のさまざまな成長を実感してほしい(神戸市立平野中学校)

活用事例 特性把握 クラス・マネジメント 面談

 

 

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生徒の成長をあらゆる角度から見守り認めてあげたい

学力偏重から脱却し、社会で求められ活躍できる人材を育成するために「Ai GROW」を導入しました。初めて「Ai GROW」の紹介を受けた際、「これまで4年間にわたって実施してきた取り組みの成果を、定量化するのにピッタリだ!」 とすぐに感じたんです。

これまで、教員は自らの感性や経験などを基に教育活動を実施してきましたが、それらが社会のトレンドに即しているのかという不安もあり、生徒個人のことが細かく分かるような客観的なデータを活用したいと感じていたことも導入の決め手の一つになりました。

本校は、兵庫県神戸市のニュータウンにあり、保護者も教育に関する意識が高いです。良くも悪くも、テストの成績や勉強の出来不出来に、興味・関心が特に高い。ただ、中学の3年間で成長する能力は、当たり前ですが学力だけではないので、それを裏付ける証拠がほしかったんです。

特に成長を期待したのは、論理的思考、疑う力、創造性、個人的実行力、表現力、共感・傾聴力です。コロナ禍で教育活動に制限が多かったこと、地域特性もあり人間関係の広がりを苦手とする生徒が多かったことなどから、特に他者を思いやるために必要な能力を重視しました。また、教師を含む大人の意見を素直に聞いて「指示待ち」状態になってしまう傾向もあったため、自ら考えて行動する力も伸ばしたいと考えていましたが、それらに関する能力の成長を把握することができました。

 

保護者とともに生徒の成長につながるフィードバックを

「Ai GROW」導入による大きな変化の一つには、学力以外の指標を基に生徒の成長を促す働き掛けができるようになったということが挙げられます。これにより、学校行事を含め、前例や形にこだわらない、コンピテンシーを柱とした取り組みが行いやすくなりました。

また、三者面談で保護者と会話をするときにも「Ai GROW」の計測結果は役立っています。保護者の中には、子どもの成績以外の良いところや魅力をなかなか認められず、欠点や苦手科目に目が行ってしまう方も少なくありません。

「とにかく勉強ができなきゃ意味がない」「勉強以外の強みって何かの役に立つの」と、学力以外の物差しを持っていないのではないかと思われるような声もありました。

「Ai GROW」なら、確固たるデータでそのような声を超えていくことができると思うんです。全ての保護者に理解してもらえなくても、保護者の我が子を見る物差しが一つでも増えればと願っています。

これはわれわれ教員にとっても同じで、保護者とどんな事を話したらいいのか話題に困るとき、言いやすいのは「国語の成績が落ちましたね」や「提出物が出てないときがありますね」などといった目に付く欠点です。

生徒にフィードバックされる「Ai GROW」の個人レポートには、それとはまったく違う軸でアドバイスやコメントが書かれています。どんな先生にとっても、生徒の成長を認め、それを加速させるために保護者に伝えるべき有用な情報になり得るのではないかと思っています。個人レポートの内容から話を広げるだけでなく、その情報から成長につながったエピソードを見つけることも、生徒と接点の多い担任だったら簡単ですし、担任だからこそできる価値のあるフィードバックになるはずです。

 

自己肯定感の向上と相互評価への期待

今後も生徒、保護者に対して「Ai GROW」の受検結果を活用したフィードバックを重ねるだけでなく、何かを達成することで得られる「一体感」や「仲間と協力して成し遂げた達成感」を経験してもらうことで生徒の自己肯定感を高めていきたいと思います。

社会に出てから、一人で完結する仕事はほとんどないはずです。「Ai GROW」の相互評価は社会で協働するために必要となる他者を理解するステップにもなるので、これからの取り組みが、生徒のさまざまな能力の成長にどのように表れてくるのか楽しみです。