多種多様な仕事を行う教員が、各教育活動の評価を詳細かつ客観的に行うことは困難です。評価の視点を複数化し、客観的な効果測定で評価を可視化することを目的に「Ai GROW」を導入しました。結果を基に教育活動を振り返り、改善に結びつけることはもちろん、生徒の特性を把握し、クラスマネジメントに生かすことも考えてのことです。
本校では今年度の1年生から「総合的な探究の時間」を導入し、企業との共同企画で商品デザインを行いました。外部講師とやりとりしながら、商品コンセプトやデザインの考案、販売に向けた戦略会議などの活動を実施したところ、課題設定、創造性、決断力、共感・傾聴力、柔軟性など多くのコンピテンシーが伸びていました。長野研修合宿(学年行事)、清澄祭(文化祭)などでも、生徒が試行錯誤し、自己表現と他者理解を深めていますが、そこで学んだものを計測できることが「Ai GROW」の大きな魅力です。
導入後、担任がクラス集団の特性を把握しやすくなり、クラス運営、生徒への声掛け、探究活動でのグループ分けなどで、個々の生徒の力がより発揮できるよう工夫することができています。相互評価実施後には、紙の「振り返りシート」で生徒が自分の受検結果と向き合いますが、自分の強みに気付いたり、行動を分析したりして、より積極的・主体的に学校生活に取り組む契機になっています。生徒が思考力や可能性の幅を広げていけることを期待しています。
主な用途と活用シーン | ||||
生徒の特性把握 | クラス・マネジメント | 進路指導・ キャリア教育 |
面談または三者面談 | 「探究」の設計・評価・効果検証 |