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【活用事例】生徒の行動変容につなげる探究の振り返り

作成者: Ai GROW 運営事務局|Mar 7, 2024 5:34:59 AM

生徒の行動変容につなげる探究の振り返り

 

本校は、香川県高松市にある私立中高一貫教育校です。校訓として掲げる「勉学」「礼儀」「責任」「規律」の実践を通し、人格の基盤作り、そして知性と情操を兼ね備えた次世代リーダーの育成を目指しています。

私は2012年から本校に勤務しており、担当教科は理科(物理)・数学・情報ですが、現在、ICT・アクティブラーニング・探究の推進と教員研修の責任者も務めています。教員になる前の進学、就職、そしてそこでの葛藤から、「高偏差値・上位大学≠良い人生」ということを身をもって知りました。この体験を基に現在は、ウェルビーイングな人生のカギと考える「キャリア意識」「コンピテンシー」を重視した授業や探究の実践に取り組んでいます。

「Ai GROW」は2022年度の夏頃から導入を検討しはじめ、まずは担任するクラスで試験的に活用し、2023年度から正式に導入しました。以前は別のコンピテンシー測定ツールを活用していましたが、年に1回の測定ではプログラムによる成長の把握や生徒自身による振り返りに活用しづらかったことから、年間何度で測定しても費用が変わらず、データが即時入手できるなどメリットの大きい「Ai GROW」を新たに導入しました。

現在、高校1年生では独自に開発した探究プログラム「プロジェクトToBe」による成長の把握に「Ai GROW」を活用。さらに、コンピテンシーを定量化できるツールとして結果をただ見るだけではもったいないと考え、生徒の行動変容につなげる仕掛けとして自作の振り返りシートも活用しています。ここには教員が管理するのではなく、自らレベルアップしていけるサイクルを生徒に定着させたいという狙いもあります。「プロジェクトToBe」は、本校の卒業生、地元のコワーキングスペースのマネージャー、地元出身の若手社会人と私とでゼロから開発した探究プログラムです。地元の企業の若手社員をお呼びして仕事やキャリアについて語ってもらうほか、自社の課題を提示していただき、生徒たちはその解決にグループで取り組みます。生徒が行うプレゼンテーションの後には、社会人からそれをさらに深めるためのアイデアやコメントをもらい、その視点の差異から学ぶ仕掛けも取り入れています。

まずは、プロジェクトがはじまる前に「Ai GROW」を受検。1回目の受検後の振り返りシートでは、高かったコンピテンシーと伸びしろがあるコンピテンシーを書き出し、伸ばしたいコンピテンシーとそれに向けた行動目標を考え、宣言します。最初はシートに文字をビッシリと書く生徒も、短い文章で終わる生徒もいますが、「これではだめだ」と生徒が自ら気付き、行動を変えたいと思うようになることが重要です。振り返りを行う機会を重ねることで、本人が自分としっかり向き合うようになるのを待つようにしています。

 


 ▲1回目の「Ai GROW」受検後に活用している振り返りシート



2回目の受検はプロジェクトの中盤(今年度は10月)に実施。本校では相互評価はプロジェクトのグループ内で行うようにしており、受検のたびに同じメンバー同士で、探究の時間での取り組みを振り返りながら相互評価を行っています。2回目の受検後の振り返りでは、シートに上り幅が大きかったコンピテンシーを書き出し、それが上がった理由、次回の受検までに伸ばしたいコンピテンシーと行動計画を考えます。コンピテンシーがどのような行動と紐付いているのかを意識したうえで行動変容につなげてほしいと考えているからです。

 

▲2回目の「Ai GROW」受検後に活用している振り返りシート

 



試行錯誤の末、現在の形となっている振り返りシートですが、今後もさまざまな要素を入れてアップデートしていきたいと考えています。例えば、「Ai GROW」の個人レポートにある「ジョハリの窓(自分から見た自分と他人から見た自分を切り分けて分析するためのフィードバック)」。自分では気付いていない部分も含めて強みを把握することで、生徒はさらに自信をもってものごとに取り組めるようになります。近年、入学者の割合が増えている総合型選抜や学校推薦型選抜入試などでも、自分の強みを多視点から把握できていること、それがどういった経験や行動によるものか分析できていることは大きなアドバンテージとなります。


                       

▲「Ai GROW」個人レポートにおけるジョハリの窓




その他、面談での活用やスクール・ポリシーの定量化、模擬試験との関係性など、「Ai GROW」を活用して取り組みたいテーマはたくさんあります。振り返りシート以外の振り返り方法も検討する必要があるかもしれません。しかし、自分としっかり向き合う生徒が増えてきていると感じられることがとても嬉しく、手ごたえを感じています。これからも「Ai GROW」のより良い活用法を模索しながら生徒のコンピテンシーの成長、そして生徒たちのウェルビーイングな人生の実現に向け取り組んでいきたいと考えています。

 

リンク:

大手前高松中学・高等学校
https://www.otemae.net/