探究への道

【探究への道 第62回】山岸泰河先生(長野県飯田OIDE長姫高等学校)

作成者: IGS株式会社|2026/10/12 1:00:00

成果が社会に残る探究活動の挑戦


長野県飯田OIDE長姫高等学校
山岸泰河先生



OIDEの精神で未来を創る! 

本校では「ひとづくり・ものづくり」の精神に基づき、地域社会や産業課題に挑む探究活動を展開。工業・商業両分野の専門的知識と技術を基盤に、独創(Originality)・想像(Imagination)・工夫(Device)・努力(Effort)の『OIDE』の精神を発揮し、自ら課題を発見・解決する力を育んでいます。豊かな教養と人間性を備え、新しい価値を創出し社会に貢献できる人材、および自らの手で未来を切り拓く主体的・協働的な生徒の育成を目指しています。

 


「一級河川松川にOIDE(おいで)なんしょプロジェクト」

生徒が社会との接点を実感できるよう、「本物の現場・課題に触れる設計」にこだわっています。私が関わる社会基盤工学科の「課題研究」では、飯田建設業協会や長野県飯田建設事務所、地元企業と連携した産学官連携の「自分たちでつくろうプロジェクト」を展開。地元を流れる松川の河川敷でインターロッキングブロック(互いにかみ合わせるように敷き詰めて舗装するコンクリート製のブロック)を用いた遊歩道を作成しており、授業で学習した土木施工の知識や測量・製図技術を「実際のまちづくり」で実践・活用させることで、知識の修得にとどまらず、本物の技術者と協働する難しさや達成感、自らの手が地域社会に貢献する喜びを直に体感できるプロセスを重視しています。

 
▲インターロッキングブロック敷設前の測量実習

 


実社会とつながった生徒の大きな成長と意識の変化

産学官が連携した本プロジェクトの実践を通じ、生徒には以下のような明確な成果と変化が表れています。一つ目は「実践的技術と工程の理解」です。企画・計画からインターロッキングブロックの敷設まで、一連の工事過程を自ら経験することで、現場の厳しさとものづくりの確かな技術が身に付きました。二つ目は「苦労を乗り越えた精神的成長」です。当初は作業の遅さにプレッシャーを感じていた生徒たちが、習熟とともにやる気と使命感を高め、大きな達成感を獲得しました。三つ目は「新社会人としての高い意識の醸成」です。社会人の先輩方との協働や広報活動を通じ、公共事業の重みや協働の大切さを実感しました。この貴重な経験と『OIDE』の精神は、卒業後の社会活動や新社会人生活において、地域社会の基盤を主体的に支え、切り拓いていくための大きな推進力となっています。

   
▲飯田建設業協会の協力の下でインターロッキングブロックを敷設

 


「本物の現場」が生徒を変える!

生徒のやる気と使命感を引き出す鍵は、「成果が社会に残る本物の現場」を用意することです。行政や地元企業と連携し、地域の実際の課題(インフラ整備など)に挑むことで、生徒は学校では得られない責任感と誇りを獲得することができます。最初から完璧を目指す必要はありません。まずは地域の方々と「学校で何ができるか」を対話する小さな一歩から始め、技術者の方々と協力しながら生徒が試行錯誤できる環境を整えてみてください。

 

長野県飯田OIDE長姫高等学校
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※内容はすべて2026年10月現在の情報です。