髙木奈穂美先生
「正解のない時代に、生徒は何を学ぶべきか」。本校では、生徒が自ら問いを立て、自分なりの答えを見つけていく力を育てることを目標に、3年間を通した探究活動に取り組んでいます。生徒一人ひとりの日々の学びや興味・関心を出発点にしながら、視野を少しずつ広げ、社会の課題へとつなげていく。その過程そのものが重要です。誰かの答えをなぞるのではなく、自分自身の言葉で考え行動することで、生徒は自分の進路や社会との関わり方を主体的に考えられるようになるはずです。
また、本校の探究は、単発の活動ではなく「3年間を通した挑戦のストーリー」として設計しています。1年次は自己理解と課題発見を重視し、2年次で活動を発展させ、3年次の発表と振り返りにつなげるなど、生徒の思考と行動が段階的に深まるようにしています。地域や外部団体と連携する機会を積極的に取り入れ、学びが実社会と結び付くよう工夫していることも特徴です。
探究活動から派生して、生徒主体の組織「探究局」が立ち上がりました。「探究局」には、医療・福祉や国際交流、環境問題など、取り組むテーマごとにチームが存在し、生徒は自分の興味や関心の赴くままにチームに所属。複数のチームを掛け持ちして活動する生徒もおり、「探究局」は、そうした「探究をもっと続けたい」という生徒にとって、授業内で生まれた問いを学校外へ広げ、継続的に実践できる場として機能しています。先輩から受け継いだテーマに取り組むチームも、新たにテーマを発案し発足したチームも、自分たちだからできることを意識しながら、活動に取り組んでいます。自ら企画し、社会と関わりながら活動することで、生徒の学びはより主体的で実践的なものへと広がっていくように感じています。
▲2026年4月には、代々木公園で開催された「アースデイ東京」に出展
病児とその家族を支援するため、レモネードスタンド活動を行い、募金を通して支援団体と連携しています。松戸市産のレモンの中で、規格外のため市場に出回らないものを使用することで、地産地消や食品ロスの削減を促進しながら、社会福祉にも貢献。活動を通して、生徒は社会の中で「支える側」として関わる経験を積み、支援の意義を実感しています。
▲2025年10月に行われた「松戸まつり」に出店(写真左)。松戸市内の農園にて、レモネードやレモンゼリーに使用するレモンの収穫を手伝う生徒(写真右)
活動例(2)チームオーシャンズ : 海を守る高校生のアクション
「探究局」の中でもっとも歴史の長いチームのひとつで、海洋環境問題をテーマに、清掃活動やマイクロプラスチックの再利用などに取り組んでいます。代々受け継がれたテーマでも、年度ごとに新しい取り組みを取り入れることを工夫していて、例えば今年度のメンバーは、来年度インターハイ(南関東総体)が開催される船橋市の海岸で活動しながら、海洋問題の啓蒙につながるようなインターハイの記念キーホルダーを作成できないか構想を練っています。生徒たちの柔軟な発想が、周囲に新たな気づきや行動のきっかけを生み出しています。
▲浦安三番瀬での護岸のクリーン活動(写真左)。浦安市の環境教育施設にて、「うらやす三番瀬感謝祭」に出店(写真右)
千葉県立小金高等学校
https://cms1.chiba-c.ed.jp/kogane-h/
※内容はすべて2026年7月当時の情報です。